その頃何を考えていただろうと。
なんの志があったのだろうと。
大学に入学したものの、授業もまじめに受けず。
ただなんとなく楽しければいいと毎日を過ごしていた気がする。
酒を覚え、タバコを覚え。
もちろん大切な仲間も増えたし、多くの人にお世話になり、
勉強以外のことも多く知り、身にしみて学び、
人生の中でも今までと違う経験をしたのも事実だけど。
その生活はありふれているモノだった。
東日本大震災から一ヶ月。
著名人、業界、世界各国から多くの支援が東北に集まった。
その中でも衝撃を受けたのが、プロゴルファー石川遼選手の賞金の全額寄付だった。
世界中のメディアがこの話題を取り上げ、19歳のゴルファーに注目が集まった。
ただそのときは多くの支援の声に混ざってしまい、もちろんすごい事だとはわかったが、
あまり感じることが無かった。
TVをたまたまつけると、石川選手の特集をやっていた。
その内容にすごく感銘を受けた。
アメリカへの遠征の真っ最中に、震災は起きた。
その中で、自分の成績とは関係の無いところで、日の丸を背負ってるがために、
メディアの注目を集める。
日本の被災地の状況が分からないことの不安も重なって、
自分自身を見失い、らしいプレーが全然できなくなったという。
人気も実力も日本のトッププロ、かかるプレッシャーも半端じゃない。
ただこの状況を打開できるのも石川選手にしかできなかったのだろう。
震災とゴルフを切り離そうと何度も自分に言い聞かせたらしい。
でもできなかった。その結果プレーに影響が出てしまった。
でも決してそれを理由にする事は無かったと。
出した答えは、自分がゴルフを極め、集中する事、いいゴルフをする事で、
被災地の復興に貢献したいという事だった。
賞金の全額寄付。
不振だった石川選手はアメリカ遠征の最終戦、マスターズという大きな舞台で、
初めて予選を突破し、自己最高の成績を残し、大会を終えた。
そのような背景があった決断だったと知って、改めてその支援の大きさを知った。
こんな19歳って。。。怖さすら感じてしまうほどだ。
年齢は関係ない。
尊敬すべき人であり、プロゴルファーである。
自分は石川選手に比べると、月とすっぽん、というか比べるには値しないが、
どんな困難な状況でも、自分と向き合い、自分の役割を全うできる、人でありたい。
自分も負けないように、明日も頑張る!
日々精進。
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